赤いハチマキに込められた揺るぎ無い熱い信念
アトランタの数少ない日本人経営による本格的寿司屋として地元メディアでも話題になっている
「鮨処はや川」。「多くの利益を出そうとはせず、ただ必死にこなしているだけです」と
明るく話すのはシェフとして、またマネージメント、経営、一人3役を仕事をこなしている
オーナーの早川睦氏。オープンして3年半。今では地元で注目されている人気店となったが、
オープン当初は、決して順風満帆とは言えなかった。
開店した2008年は米国中が不況の真っ只中。店のロケーションについても、
10人中10人から失敗すると言われたという。
「人への感謝、モノへの感謝」
しかし、こうした逆風に立ち向かうべく、ただひたすら自分を信じながら、オープンへとこぎつけた。
「スポンサーやパートナーがいない為、オープンしてからどう切り抜けるか、それだけで毎日が精一杯。
ただ、常連の日本人のお客さんの方々、スタッフ一同に本当に助けられてきたんだなと実感してい
ます」と振り返る。また、お客さんや従業員をはじめ、どんな人の言葉にも耳を傾ける。
さらに、命を張っておられる漁師や仲買の人たちを通して届く食材を大切に無駄なく扱うことを
心がけている。「人から得ることが多いです。一人では何も生まれません」。
今の厳しい時代を乗り越えるための心構えについて訊くと「この苦境を乗り越え、
その先の経営向上をいつも願い、正直で真っ直ぐな料理を提供すること」
と自らを新米経営者だと謙虚に言いつつも、この真っ直ぐな経営精神は
揺ぎ無く力強い答えが返ってきた。そんな早川氏のトレードマークは赤いハチマキ。
「これを巻いた瞬間、スイッチがオンになります!」。
最近のレストラン事業の現況を「極端にハイエンドなお店と極端に低料金で行けるお店に
分かれてきています。その中間のお店の方々は本当に苦しんでおられている思います」と語る。
アトランタで日本人経営のレストランは70年代後半から数えると同店は4代目に当たるという。
歴代の凄腕板長や経営者がリタイアし、現在まで継続しているお店はたったの一軒だ。
日本人経営のお店は15件以下。それに比べ非日本人経営のお寿司屋は
400件以上もあるという状況。
08年に同店が地元の雑誌で紹介されたとき、全米中の生粋の日本寿司文化がなくなりつつある
中、同店の開店に感謝を示した内容の記事が掲載された。
同店では、東北関東大震災へのチャリティ活動も積極的に行う。日本人にもっと米国に来て良さを
知ってもらい、日本の食や文化の素晴らしさを広めていきたいという願いもあり、「今回、被害に
遭われた人たちの中には最高の腕と人柄を持つ板前さんが職を失っています。
同店でもそのお手伝いができないかと、今、リサーチしています」と早川氏の人との繋がりを
大切にする熱い心はこんなところにも垣間見える。日頃から「はや川の料理は温かい」という言葉を
お客さんから頂くという。「本気で美味しい料理と最高のサービスを提供したいという
スタッフ一同の熱い気持ちが同店の自慢であり、最高の宝です」と誇らしげに語ってくれた。
鮨処はや川
5979 Buford Hwy.
Steakhouse Shopping Center A-10
Atlanta, GA 30340
TEL : 770-986-0010
店主: 早川睦(はやかわあつし) Mr. Atsushi Hayakawa
定休日:月曜
website: http://www.atlantasushibar.com












